TIM ARMACOST QUARTET


11月1日(水)原宿キーノートで
TIM ARMACOST QUARTET を聴いてきました。




メンバーは
TIM ARMACOST(ts)
JORISTEEPE(b)
椎名豊(p)
奥平真吾(ds)


当夜のステージは
TIM ARMACOSTのオリジナル中心で
SUSTENANCE
SIGHT AND SEE
BLACK SAND BEACH
に加えスタンダードで
WHISTLING AWAY THE DARK
STAR EYSE,
バラードやロリンズのナンバーなど

このグループはいかにも現代的なジャズの演奏で,疾走感あふれ,複雑で柔軟なリズム変化が際だっています。


TIM ARMACOSTは,おなじみのテナーですが,豊かな歌心と優れたテクニックに裏打ちされた高度なソロが印象的です。
特にバラードナンバーにおける肉声に模したかのようなテナーソロには魅了されました。


ニューアルバム「HAPPY TO SWINNG」でタイトルどおり,スインギーでくつろいだサウンドを発表した椎名豊です。ここではその特徴的な美しいサウンドで,グルーブ感あふれ,疾走し,めまぐるしく変化するピアノは,このモダーンなTIM ARMACOS QUARTETのサウンドを支えているようです。特にSTAR EYSEでのバップピアノのアナリーゼのように響く複雑なテクスチュアのピアノソロは凄絶でした。


左利きのベースのJORIS TEEPE は繊細なサウンドで要所要所を的確に締めていくタイプのベースです。


そして,奥平真吾,相変わらずの童顔から叩き出す強烈なサウンド。

過日,原宿キーノートのマスターと雑談中,今話題の高橋信之介(ds)の天才ぶりにふれていると,「じつは,今度,TIM ARMACOST(ts)と椎名豊(p)のグループで出演して貰うんだけど,ドラムは,あの,昔の天才少年奥平真吾なんだよね。さらに凄くなったって評判なんだけど。」
「それは,ぜひ聴いてみなくちゃねー。」

奥平真吾が天才少年として,僕らの前に現れて活躍したのはいつ頃だったでしょうか。
ここ数年,私は奥平真吾のプレイを見ることもなかったのですが,私の行動範囲以外のところで活躍していたのでしょうが。
それが,今,
TIM ARMACOST QUARTET,日米混合強力ユニットとして
私の前に現れました。
一曲目からダイナミックででかい音でありながらやかましくないドラム。
サンバリズムのBLACK SAND BEACHでのビートの利いた歌うドラム,
WHISTLING AWAY THE DARKでのテナーやピアノの表情の変化に鋭敏に反応し,新たな展開を提案するレスポンシブなドラム,
STAR EYSEなどでのスケール感豊でタメの効いたドラミング
うーん,奥平真吾健在なり,じゃなかった,さらにスケール豊にダイナミックなドラムに狂喜しました。