YUTAKA SHIINA QUARTET
LIVE AT TOKYO TUC


YUTAKA SHIINA(p)
TIM ARMACOST(ts)
GREGORY HUTCHNOSN(ds)
ROBERT HURST(b)


椎名豊 クアルテット
AT  TOKYO TUC


2002年11月30日(土)
於 TOKYO TUC

椎名豊(p)
ティム・アマコスト(ts)
ロバート・ハースト(b)
グレッグ・ハッチンソン(ds) 




TOKYO TUCでの椎名豊クアルテットのライブにいってきました。
毎年,強力メンバーを率いてツアーを敢行する椎名豊ですが,
今年も,ティム・アマコスト(ts),ボブ・ハースト(b),グレッグ・ハッチンソン(ds)という超強力カルテットで全国ツアーをおこなっています。
演奏ナンバーは椎名豊のオリジナル曲に,お馴染みのモンクナンバー・エリントンナンバーなどスタンダードを加えた親しみやすい選曲です。




椎名豊のMCではじまった演奏は,長年の椎名豊の盟友ティム・アマコスト(ts)の熱演も加わり,1曲目から火を噴くような熱気の演奏です。



その熱気の中心は,現在最強力のリズムセクション。
ボブ・ハースト(b),グレッグ・ハッチンソン(ds)です。



現在どこでもひっぱりだこの名ドラマー グレッグ・ハッチンソン(ds)
この人は,まさしくジャズというドラムで,余計なことをしないのに,常に目立つ存在感,柔軟なスイング感,そして,強力にバンドをプッシュするドライブ力の凄さ!!
スネア一発,リムショットの強力さ!!
なんだか,マイルスのバンドのフィリー・ジョー・ジョーンズはきっとこういう風にバンドをプッシュしたんだろうなあ,,と考えてしまいました。






ウィントン・マルサリスとの共演などで知られる若きベースの名手ボブ・ハースト
強力で重厚なバッキングに,
美しいサウンドで見事なメロディーを刻むソロの凄さ!!







これだけ,強力なリズムセクションがぐいぐいと音楽を進めていくなかでは,ちょっとやそっとのソロイスとでは,かすんでしまうところですが,そこは,リーダー椎名豊。その持てる歌心とテクニックを駆使した凄絶なピアノソロで存在感を際だたせます。
モンクナンバーでの素晴らしい革新のソロ。自作品でのクリスタルの輝きのような美しいソロ!!




個性派ティム・アマコストは,彼独特の独自なサウンドで力強くかつ飄々としたソロをみせます。ロリンズナンバーでのわき上がるフレーズにアマコストの確信を見た思いです。




グレッグのソロには聴衆は息をのむ思いでした!!




アルコでのボブ・ハーストの美しいソロ,照明をあびた彼のシルエットは,何だか,レイ・ブラウンのように見えたのは錯覚でしょうか?









あっという間の2ステージでしたが,私にとっては2002年最高の感銘を受けたライブでした。
この強力メンバーでの録音が行われればと希望するのは私だけでしょうか。