竹内 直 at サムタイム







2001年4月8日(日)

於 吉祥寺サムタイム

竹内 直カルテットのライブに行って来ました。

メンバーは

竹内 直(ts,bcl)
椎名豊(p)
工藤 精(b)
高橋信之介(ds)
というレギュラーカルテットからベースとドラムスが変わったカルテットです。


椎名豊が中央高速の事故渋滞に巻き込まれて,ファーストステージの頭には間に合わず,まず
竹内 直,工藤 精,高橋信之介のトリオで,竹内 直のオリジナルの佳作 ラサーンの演奏でステージは始まりました。
このトリオの演奏はコルトレーンのかつてのビレッジバンガードライブのような雰囲気の熱い演奏で,一挙に竹内ワールドに引き込まれます。






2曲目は,バップのスタンダードナンバーのI SHOULD CARE です。
高橋信之介の切れのいいリズムにのって,竹内 直のテナーがバップの
竹内流解釈を披露します。竹内 直のテナーも見事にバップリズムを跳躍して,美しいアドリブラインを紡ぎ出します。
3曲目は,曲名失念しましたが,コルトレーン風なバラード。
工藤の美しい低音部の支えに乗った,竹内 直の美しいストレートなバラード吹奏。





4曲目はエリントンナンバー?かな,ここから椎名豊が到着してピアノが参加します。椎名のいつもながらの斬新なボイシングによる清冽なソロが印象的です。

第2ステージは

大スタンダードの
LIKE SOMEONE IN LOVE で開始されました。
椎名の美しいイントロから始まった演奏は,高橋信之介の見事なブラッシュプレイに支えられて,竹内 直のテナーのワンアンドオンリーの音色による美しいソロが際だちます。
続いて,サンバのリズムのナンバーが演奏され,高橋信之介が,ジャズドラマーが重くなりがちなサンバリズムを見事に軽やかに刻みます。椎名の鋭敏なソロが素晴らしい。



3曲目は竹内 直のオリジナルで,前回はタイトル未定とアナウンスしていた曲(まだタイトルはきまらないのかな)でオーネット風なテーマが印象的なハードな曲想です。竹内 直の圧倒的なパワーのテナーソロに続いて,椎名のハードでダイナミックなピアノソロが凄い。
高橋信之介のスピード感溢れるドラミングの妙技。

続いて,竹内 直と椎名を大きくフューチュアした絶妙な美しさのバラード。
このセットのラストには,最近の山下洋輔グループのラストナンバーにもなっている,おなじみの竹内 直の名曲,トンプキン スクエアパーク セレナーデです。この美しいテーマの名曲を竹内 直のテナーが哀愁溢れるソロを奏でます。


いつもとは異なるメンバーによる竹内 直グループの演奏でしたが,高橋信之介と工藤 精という実力派の若手によるリズムセクションは,いつものナンバーに新風を吹き込んで私達に新しい魅力を示してくれた一夜となりました。