三木俊雄&フロントページオーケストラのライブ  

with 小曽根 真

LIVE AT  原宿キーノート


2000年12月26日
於 原宿キーノート
三木俊雄&フロントページオーケストラのライブを聴いてきました。



メンバーは
三木俊雄(ts),池田篤(as),吉田治(ts)
岡崎好朗(tp)奥村晶(tp),
片岡雄三(tb),山岡潤(ufnm)
石井彰(p),俵山昌之(b),高橋徹(ds)
特別ゲスト 小曽根真(p)!!

ステージは,三木のオリジナル「TIME FLIES」から始まりました。
三木,岡崎,片岡のソロにうなります。



池田のオリジナル「I ASK ONLY THIS OF YOU」,
軽快なタッチの曲想に,池田,岡崎のムーディーで暖かいソロ


トルコのピアニスト,アイリン・エッセンのバラード「LOVES HANDS」
美しいテーマにのってフルートとユーフォニウムの印象的な響き(ちょっと,ギル・エバンスサウンドを想起させるものでした)石井の端正なソロに,俵山のベースの深々としたサウンドが素晴らしい。



池田のオリジナル「Thirsty for The Moment」
三木からまるで一大戦国絵巻と紹介された,様々な曲想がつまった多彩なサウンドの曲です。
曲の魅力では本日最高の曲でした。高橋のバンドの土台を支えるパワフルでタイトなドラミングにのって,池田と三木の強烈なソロが繰り広げられました。続いて,高橋のダイナミックで熱気あふれる(全力をふりしぼる高橋は眼鏡を落としてしまった)ドラムソロが凄い。
池田のオリジナル「アクエリアス」はソフトな曲想で,かつてのビッグバンドのスイートなサウンドを彷彿とさせるもので,池田のソロもベニー・カーターもかくやと思わせる美しいサウンド。
三木の編曲の「りんご追分」は,モダーンなサウンドが特徴的でした。

ここで,本日のスペシャルゲストの登場。会場に遊びに来ていた小曽根真が三木の熱心な誘いに応じて,ピアノに向かってくれました。会場はやんやの歓声!!




三木のオリジナルのブルース「EASY AS PIE」では,小曽根のピアノをフーチュアして始まりました。ここでの小曽根のブルースはグルービーでダイナミックで素晴らしいものでした。続いて小曽根に負けずと三木の渾身のテナーソロがダイナミックにブルースを演じます。
三木のオリジナル「WHEN IS GOES WAY」では小曽根の美しいピアノソロが聴衆を圧倒します。(小曽根がプレイする原宿キーノートのスタインウェイの最もそばで聴いている私は,そのピアニズムに圧倒されました)そして,傍らでラインを支える俵山のベースソロの深々と美しい響き,ユーフォニウムの見事なソロ
やっぱり,小曽根のピアノは強烈で,フロントページオーケストラのサウンドカラーが一変してしまいました。この,小曽根からの最高のクリスマスプレゼントに聴衆もプレイヤーも,やんやの歓呼で応えます。小曽根のプレイに聴き入る三木の満足げな表情が印象的でした。


当夜のラストナンバーはショーターの「FREE FOR ALL」
ビートの利いたダイナミックなオーケストラサウンド,岡崎と片岡のこれぞハードバップという熱気溢れるソロ,池田と三木の炎のサックスソロ,そして,高橋徹の強力ドラムソロが場内を熱気で包みます。
聴衆の歓声に応えてアンコールは名アレンジャー内堀勝のアレンジでホレス・シルバーのストローリン
これぞ,モダーンビッグバンドという,楽しいアレンジにのったアンサンブルが素晴らしい。

フロントページオーケストラの熱気溢れるプレイに感銘を受け,さらに,特別ゲストの小曽根の素晴らしいプレイまで聴けて,最高の一夜となりました。
フロントページオーケストラのホームグラウンド・原宿キーノートのラストデイズは素晴らしい一夜となりました。