山下洋輔G4ユニット ライブ AT 新宿ピットイン 

2000年7月9日

於 新宿ピットイン


メンバーは
山下洋輔(p)
竹内直(ts,fl)
水谷浩章(b)
高橋信之介(ds)
という最新4Gユニットです。
(20代,30代,40代,50代)という4つの世代のユニットという意味だそうです。
7時頃からリハの音が漏れ初め,30〜45分ほどリハが続けられ,ピットインの開場が7時50分頃でしたでしょうか。



第1部の演奏曲目は
ファースト・ブリッジ
インタールード
MY ONE AND ONLY LOVE
スパイダー
第2部は 曲目のアナウンスがありませんで
分からない曲が2曲ほど
コルトレーンの中期風な曲から始まり,
エコー・オブ・グレイ
10TH THEME(かな?)
など
アンコールは
竹内直のオリジナルで
トンプキン スクエアパーク セレナーデ

前回のライブを聴いてから5ヶ月,ユニットのまとまりが強まり,グループ表現に深まりが感じられました。
相変わらず素晴らしい山下洋輔のパーカッシブで強烈にスイングするピアノに
高橋信之介のタメと切れのあるドラミング,特に,山下と水谷の挑発に柔軟に応えるスネアの鋭い音色のすばらしさ。



わけても本日の白眉は,水谷のベースでした。
今回のライブで強烈な印象を受けたのが,水谷がグループの中心として,グルーブの効いた低音を醸し出していることです。




そのベースサウンドは水平線をかける熱い西風を想起させるものでした。
水谷のアルコソロでは弓を弦に叩きつける強烈なリズミックなソロで,聞き惚れた聴衆が拍手することも忘れるほどの印象を残しました。



竹内直はテナー,フルートを持ち替えいつもの独自の竹内サウンドで,このユニットの強烈なサウンドに拮抗し,また,山下や高橋信之介を挑発する強烈なサウンドを放射します。

今回初演のインタールードはバッハ風な曲想で,現代にJ.S.BACHがよみがえったような山下のピアノと絶妙に絡む水谷の通奏低音風なセンシティブなベースプレイに,
竹内のガッゼローニのバロックプレイを連想させる美しいフルートプレイ。



山下洋輔の美しいピアノソロから始まったMY ONE AND ONLY LOVEでの竹内のきわめて美しいテナーソロ。
アンコールの哀愁溢れるテーマが魅力的なトンプキン スクエアパーク セレナーデでの竹内のテナーと激しく絡む山下洋輔のピアノ
などが,特に印象深い曲目でした。
来月はこのユニットにゲストとしてラヴィ・コルトレーンを迎えてツアーを決行するそうです。是非,聴いてみたいな。