サキソフォビア AT 吉祥寺サムタイム

2001年2月1日 於 吉祥寺サムタイム

今年最初のサキソフォビアのライブに行って来ました。



メンバーは

岡 淳  (ts,篠笛)
緑川英徳 (as)
竹内 直 (ts,fl,bcl)
井上juju博之 (bs,ss,fl)



ライブのスタートはサムタイムの下階から4人が吹きながらステージに上がります。

当夜のナンバーは

ラサーン
ごてんやま(井上のオリジナル)
REINCARNATION OF A LOVE BIRD(MINGUS)(井上のアレンジ)
MAME ME GOUESO(?)ラテンナンバーです。曲名が良く聞き取れなかった
LIVING FOR THE CITY(STIEVIE WONDERのKEY OF LIFEから)
I WISH
FOR ALL WE KNOW
BETTER GIT HIT IN YOUR SOUL(MINGUS)(井上のアレンジ)
AFFECTION(井上の新曲)
FABLES OF FAUBESMINGUS)(竹内のアレンジ)
さめてもいたい(岡のオリジナル)

などなどで、サキソフォビアのおなじみのレパートリーから新曲までいつもながらのアンサンブルと縦横無尽なソロが繰り広げられます。




の新曲「さめてもいたい」では岡のテーマ吹奏に,竹内の「さめてもいたい」「きれてもあまい」〜〜という朗読がかさなり,曲はオールドフォークかゴスペルのような印象的なシンプルなメロディが繰り返されるミステリアスな曲です。
フルートよりは重量感ある音色で奏でる岡の笛の叙情的なソロ
LIVING FOR THE CITYでの岡の燃え上がるテナーソロ




井上のグループの構造を支え指揮するバリトンのアタックの効いたサウンド
ソプラノサックスでのソロの見事なライン




大部分の曲のテーマ部を吹奏する緑川のアルトの輝きあふれるソロ,時にはリー・コーニッツのように鋭利な刃物のように空間を切り裂くアルト,そして,ドルフィーのラインを思わせるアブストラクトなサウンドと縦横無尽なソロ




竹内の唯一無二の個性的なテナーソロ,硬質なリリシムズムをたたえたバラード演奏から,コルトレーンからカークまでを思わせる広大な表現領域をもつテナーが歌い叫び絶叫します。





BETTER GIT HIT IN YOUR SOULやFABLES OF FAUBESでの緑川のアルト・岡の笛・竹内のバスクラはまるで,同時に3人のドルフィーが一斉に演奏しているかのようなミンガスワールドを繰り広げ,それを支えるミンガス役の井上の強烈なバリトンサックスサウンド。

残念ながらセカンドステージまでしか聴けなかったのですが,サキソフォビアが熟成を重ね,アンサンブルの深まりと個々のソロとの見事な調和とバランスに驚嘆した一夜でした。