尾田悟5at原宿KEYNOTE

9月8日 原宿キーノートでの尾田悟5のライブを聴いて来ました。

メンバーは

尾田悟(ts)
岡村誠史(g)
須藤俊也(p)
野中英士(b)
バイソン片山(dr)

特別ゲスト 千装智子(ちぎらともこ)(fl)

曲目は
But Not For Me
Candy
恋とはなんでしょう
Shiny Stockings(岡村のギターソロ)
バーニーズチューン
フルートコロナー(バド・シャンク作)
Softly As in A MorningSunrise
Gone With The Wind
St.Thomas
Easy living
Mack The Knife
岡村のギターソロで I’ll never been another youでいいのかな?曲名失念です。
Lster Leapes in
Moko’s Fantasy
ベヌエット(ハンク・ジョーンズ作)

当夜は尾田悟のファミリーともいうべき長年の共演で尾田自身が育ててきたミュージシャンに囲まれてリラックスして尾田のテナーをじっくり聴かせようという一夜です。
妙に尾田のコーンのテナーが光るなーとは思っていたのですが,楽器をこれまでのきらきら光るところなど無いほどメッキが剥げた楽器から別のコーンに変えていたのが尾田悟本人から言われるまで気がつかなかったのです。
尾田に言わせるとこれまでずーっと吹き続けたコーンは音が抜けて素晴らしい物なのですが,これ以上の音にはならないものとのことです。今回使い出したコーンはメッキの輝きもきれいな物なんですが,あまり使い込まれておらず,音も抜けない若い楽器だそうです。これまでも,何度か取り出しては見ても,これまでの楽器の方が楽だという理由でステージでは使用しなかったのだそうです。ところがここ,2〜3ヶ月急にこれまで使用してこなかった楽器を熟成させて自分の音にしようというチャレンジングな気持ちになって,あと何年かかるか分からないがやってみようと言うことでステージに持ってきたそうです。

その若い楽器(といってもコーンですからどっちにしろメカニズムは年代物ですが)の尾田悟サウンドはなんだか,いつもより,太く堅い音色でバラードや小唄を奏でます。ちょっと若返ったサウンドという印象でしょうか。

当夜の聞き物は野中の気合いの入ったベースプレイです。野中の音楽の基底を支える通奏低音の充実に加えて,St. Thomasのソロでの力のこもったピチカートとユーモアあふれるラインは素晴らしく,聴衆の拍手喝采を受けていました。

このところ久しぶりに共演を続けている隠れた名人岡村誠史のギタープレイは素晴らしいもので,特にソロでのShiny Stockingsのスイング感溢れるプレイは圧巻でした。


須藤のピアノもEasy livingなどバラードプレイでは美しい音色と流れるラインが印象的でした。この人もいつかピアノトリオでじっくり聴いてみたいと思わせるものがあります。

バイソン片山のドラムプレイもいつもながらの豪快かつ繊細なもので,St. Thomasでのソロでは,ラテン風な味をきかせたカリプソリズムを豪快に歌い上げていました。

特別ゲストの
千装智子(ちぎらともこ)は
バーニーズチューン
フルートコロナー(バド・シャンク作)
Softly As in A MorningSunrise
Lster Leapes in
Moko’s Fantasy
ベヌエット(ハンク・ジョーンズ作)などに参加しましたが,いつもながらの丁寧にサウンドラインを紡ぎだしているのが好印象です。持ち前の音色の美しさに加え,Softly As in A MorningSunriseなどでのブルージーなプレイにこの人の方向の一端をかいま見た感じが。

尾田悟の今後の予定は,
10月には,SATORU ODA & EUROPEAN JAZZ と題して尾田悟が招聘したオランダのオールスタージャズメンとの共演のツアーがあります。

メンバーは
ANTOINE TROMMELEN(ss・ts)
RIC VAN BERGH(br)
HARRY KANTERS(p)
尾田悟(ts)
岡村誠史(g)
野中英士(b)
バイソン片山(dr)
特別ゲスト 千装智子(fl)

神戸ジャズストリート出演を最初に東北地方のツアーを行い最終公演が,
10月14日原宿キーノート(問い合わせ03-3470-6101)18時30分開演,前売り6000円・当日6500円
であります。